若手見限られた河野 バカを見た石破
政治・2021-09-30 18:20おもしろい総裁選であった。最初は菅氏が無投票で総理続行のはずであった。しかし横浜市長選での惨敗などやることなすことが、すべて裏目に出て出馬を取りやめる。菅氏が出馬断念の直前に手を挙げたのが岸田文雄氏であった。
しかし岸田氏は8月26日の総裁選出馬会見で「総裁を除く党役員は1期1年、連続3期まで」と、改革案を発表。幹事長を5年やっている二階氏を激怒させた。
続いて高市早苗氏が出馬表明、さらに河野太郎氏が出馬表明。その影には、出馬をあきらめ河野氏のバックアップをすることに決めた石破氏がいた。さらに野田聖子氏が出馬表明。
このときまでは、大衆や党員に圧倒的な人気があり、石破氏や小泉進次郎氏の応援で、河野氏が独走するのでは? という見方もあったが、討論会やテレビ出演を重ねるにつけ、最初に言っていた脱原発や女系天皇容認などはトーンダウン。
さらに全額消費税方式の最低保障年金を提唱、当然、大幅な消費増税になるわけだが、これには河野氏を応援していた議員たちもドン引き。なんといっても衆院選直前、来年には参院選があるのだ。増税を前に出しては勝てるものも勝てなくなる。
一回目の投票結果は、岸田氏どころか高市氏にも大きく負け三位であった。派閥以上に議員に見放されてしまったのだ。
党員はマスコミを通して総理候補を判断する。しかし議員は、目の前にいる本人を見て判断する。それまで支持を表明していた若手議員たちからも「河野が総理では選挙に勝てない」「河野は何を言い出すかわからない」と、信頼を失ってしまった。
バカを見たのは石破茂氏である。総裁選出馬を最後まで悩んだあげく、河野氏が勝つだろうと勝ち馬に乗ったつもりだった。総裁選に挑戦することこれまで4回。いまや主流派から完全に外れており、河野氏に乗ることで返り咲くはずであった。河野氏が負けたいま主流派に戻るのは難しい。
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。
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