日本人は世界トップのワクチン嫌い
エンタメ・2021-02-01 19:08ある調査によると日本は世界でもっともワクチン嫌いの国の一つであるという。
なぜ日本の多くの人がワクチンを打つことに躊躇するようになったかというと、その一つに子宮頸がんを予防するHPVワクチンへの間違った情報が広まったことがあると思われる。
HPVワクチンは2013年に定期接種となったが、接種後に痛みやふらつきがあるという少女がたくさん出てきた。当時の市民団体やマスコミが大騒ぎをし、厚労省はHPVワクチンの積極的勧奨を中止。その結果、子宮頸がんは年間約1万人が罹患し、約2800人の女性たちが死亡するようになってしまった。
接種後に痛みやふらつきというのは、HPVワクチンを接種と関係ないことが、後の調査でわかっているが、いまだ政府は定期接種を再開していない。
ワクチンは、1798年、ジェンナーが牛痘(牛がかかる天然痘)を用いた天然痘予防の論文を発表。約100年後にパスツールやコッホに初歩の天然痘ワクチンが作った。
当初、ヨーロッパの人々は「牛痘をされたら牛になる」という迷信が広がった。これは日本も同じで、幕末の名医で適塾の緒方洪庵が、日本に種痘(牛痘)を広めようとしたときも、同じ「牛になる」という都市伝説が広がり、緒方洪庵は人々の命を救うために自費で接種をしたという。
天然痘ワクチンはよく効き、1958 年当時世界で推計400万人もの人が死亡したとされるが、1980 年に天然痘は根絶。
牛痘以来、インフルエンザ、はしか、ポリオ、狂犬病、破傷風、腸チフス、黄熱病、子宮頸がんなどのワクチンが開発され、無数の人々の命を救ってきた。
ワクチン懐疑論者は世界中にいるが、いまコロナワクチン完成後急速に減っているという。さて、日本人のワクチン嫌いは今後も続くのだろうか?
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学教養学部非常勤講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。
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