裏金告発の真相とは?
政治・2021-12-07 10:45新潟5区で比例当選した泉田裕彦議員が「星野伊佐夫新潟県議から裏金を要求された」と告発した事件が、ある意味面白くなってきた。田舎の昭和的政治ドラマなのだ
これは衆院選公示前の9月4日、星野県議の自宅に呼び出された泉田議員が盗聴し、裏金要求の音声データをマスコミに公開したもの。
この音声データを聞く限り、星野県議が
「とにかく必要経費を早くまこう。(中略)2000万や3000万出すのをもったいながったら人生終わるよ。大部分は領収書もらえるやつだから。いちいち警察に報告してやるわけじゃないんだから」
って言っちゃった。星野県議の言い訳は「これは作文、作り話、裏金ではなく政党活動費」と主張したところで、説得力はゼロだ。
さらに星野県議は「秘書の耳にも入れてはならない。あんた1人の腹。誰にも言っちゃならない」とも発言している。表の金の話でなければ、なぜこんなことを言うんだろう?
泉田議員が合法である寄附について問うと「それとはまた違うんだよ、俺が言っている意味はね」といい、広島の買収事件については「そんな話は表面の話なんだ。(中略)裏はみんなそういう世界なんだから」と、もうこれはブラックとしか言いようがない。
ちなみに後援団体等への寄附は、任期満了の91日前までなら可能だが、この音声が録音された9月4日は、法的にすでに寄附ができない。これは星野県議も分かっていたはずだ。
ここまでくると、公職選挙法の「要求罪」となるはずだ。おそらくこれは自民党の古い習慣で、新潟だけではなく、全国でこれまでも行われてきたことなのだろう。まるで、ドラマに出てくるワンシーンのようだ。
泉田議員と星野県議は、かつては蜜月状態であったが、数年前から新潟自民党県連内での、権力争いがあるらしい。今後、法廷闘争になるかどうかは不明だが、この争いのおかげで来年の参院選において、新潟の自民党候補者の足を、大きく引っ張ることになるに違いない。
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。
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