誰しもがホームレスや生活保護になる可能性がある

社会・2021-08-15 10:27

メンタリストDaiGo氏が「ホームレスの命はどうでもいい。言っちゃ悪いけど、どちらかというとホームレスっていない方がよくない? 正直邪魔だしさ、プラスになんないしさ、臭いしさ、治安悪くなるしさ、いない方がいいじゃん」

「生活保護の人に食わせる金があるんだったら猫を救ってほしい。生活保護の人が生きてても僕は別に得しないけどさ、猫は生きてれば得なんで」

などとYouTubeで発言し、炎上批判された。当初は「僕は個人的に思うので、そう言っただけなので、別に謝罪するべきことではないと思います」
「僕を叩いている人よりも、僕は彼らのことを保護してますよ。税金めちゃくちゃ払ってるから」
「言っちゃいけないっていう法律ないですよ」
と、謝罪や反省する姿勢は見せなかったが、この発言もあまりに批判が多かったのか、後に謝罪をしている。

さて、いま日本にはわかっているだけで約3800人のホームレスがいる。おそらくホームレスになりたくてなった人はいないだろう。それぞれに何らかの事情があってやむなくであろう。日本のホームレスは海外と違い、物乞いで生活する人はほとんどおらず、拾ってきた雑誌を売ったり、段ボールを売ったりして働いている。

ホームレスは、偏見と差別意識を持っている人から暴力をふるわれ、時には死に至る場合もある。彼らは決してののほんと生きているわけではない。

生活保護者は約214万人。ほとんどが高齢者や障害で働けない人だ。生活保護を差別する人がよく言う不正受給は、わずかに0.4%、生活保護を利用する資格のある人のうち、現に利用している人の割合はわずかに16%程度。利用者が少ないのは、やはり差別と偏見が強く、申請を避けようとする人が多いからだ。また役所のハードルが高いというのもある。

コロナ禍のいま、これから大量に生活保護申請者や、それをせずにホームレスになる人が増える可能性がある。誰しもが明日は我が身なのだ。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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