金メダル丸かじり市長こそ衆愚政治の結果だ!

社会・2021-08-12 10:49
金メダル丸かじり市長こそ衆愚政治の結果だ!
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名古屋の河村たかし市長が、表敬訪問に来た東京五輪ソフトボールの後藤希友投手(20=トヨタ自動車)の、持ってきた金メダルを選手に首にかけさせたあげく、金メダルをかじったことが問題になっている。

後藤選手が所属するトヨタ自動車も「アスリートへの敬意や称賛、感染予防への配慮が感じられず大変残念」とコメント。企業が首長にこのようなコメントを出すこと自体がかなり異例。ちなみにこの文章はトヨタの社長名義でトヨタの怒りが感じられる。

それどころではない。トヨタは傘下にあるサッカーの名古屋グランパスと名古屋市の包括協定の締結式を一端中止にしてしまった。

慌てた河村市長は副市長とともに、トヨタ本社に謝罪文を持参したが、中には入れてもらえず副市長が謝罪文を受け付けに預け、河村市長は外の車で待っていたという。

愛知県はトヨタ王国である。そのトヨタに睨まれた河村市長は身が縮む思いであろう。パラリンピックの行事も欠席するそうである。

「市長があんなので恥ずかしい」と思った名古屋市民のみなさん、河村市長はつい最近の4月末にあった市長選挙で、圧勝したばかりなのですよ。

おそらく河村市長に票を入れた人の多くが「テレビによく出ているから」「前もやっていたから」程度の認識で、河村市長がどんな政策をしてきたかとか、どんな人かとか、ほとんど知らずに一票を投じたはずだ。

東京でいえば小池百合子知事が、昨年都知事選で再選。それ以前の選挙公約が、ほとんど達成どころか手もふれていないにも関わらず「テレビに出ているから」「有名だから」という理由で圧勝したのと同じである。

これを「ポピュリズム」という。「衆愚政治」「大衆迎合」「扇動政治」などと訳されるが、大衆の意識が低いと、有名なだけ、顔や血筋がいいだけで政治家を選ぶ人が多くなり、結果無能な政治家が増えるというわけだ。

さて、次の衆院選はどうなるか……

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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