日本学術会議問題は第二のモリカケとなるか?

社会・2020-11-06 15:22
日本学術会議問題は第二のモリカケとなるか?
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国会で日本学術会議の問題が取りざたされている。菅総理のホンネは「我が内閣に否定的な学者は排除する」であろう。が、しかしそんなことは言えないわけで、今後はのらりくらりと答弁して、国会の時間が過ぎていく。

攻撃側の野党にしても、菅総理の所信表明演説に対して「なんで全国民分のワクチンを確保しなきゃならないんだ“」「デジタル庁創設だとふざけるな!」「不妊治療の保険適応なんて必要ないじゃないか!」などと言うわけにもいかず、せいぜい学術会議問題くらいしか、これといって攻めるところがない。

確かに、学問の自由や思想信条の自由に、政権が口立ちをするとしたらこれは大問題だ。一歩間違えれば、政権にこびる研究しかできないとしたら、立派な独裁政治である。

ただ……、今回の問題が、学問の自由や思想の自由を侵害するほどのものとも思えない。

一人の国民としては、日本学術会議の問題は、どうでもいいとは思わないが、他にもっと他にやらないといけない問題があるだろうというのが、筆者の正直なところ。筆者は支持政党がないのだが、他の支持政党なし層の人も同じなのではないだろうか?

そもそも日本学術会議というものを知らなかったり、関心がない人がほとんどではないだろうか?

コロナ禍で生活が困難になる人や、倒産する企業、自殺者の急増のいま、それほど重要な案件なのだろうか? この問題は【しんぶん赤旗】のスクープだが、スクープからもう一ヵ月以上も立っているのだ。

日本学術会議問題が、長く国会を停滞させたモリカケ桜のようにならなければいいなと思うばかりである。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学教養学部非常勤講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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