陰謀論を鵜呑みにする人の共通点

社会・2022-06-02 19:42
陰謀論を鵜呑みにする人の共通点
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SNSの普及にともない、一見ばかばかしいと思える陰謀論を盲信する人が増えている。

・世界はユダヤやディープステート(闇の政府)に支配されている
・ワクチンにはマイクロチップが入っている
・コロナは5Gが広めている

などの情報だ。実はこういった情報を信じる人たちの心理にはある共通点がある。それは【被害者意識と不安感】だ。

「世界はユダヤやディープステート(闇の政府)に支配されている」というのは、自分が不当に支配されていることを投影している。

「ワクチンにはマイクロチップが入っている」というのも、力を持った人は大衆を監視し支配するに違いないという不安と思い込み。

「コロナは5Gが広めている」というのも、コロナへの不安と、5Gという新しいものに対する不安がある。5Gに関しては「強い電磁波で健康被害が起こる」といったデマも信じる。

このようにすべてが何らかの【被害者感情】がある。彼らは「化学調味料や遺伝子組換食品は危険」と言われれば不安感からそれを信じる。

そこにはワクチン、5G、電磁波、遺伝子など、新しくて理解できないものを恐れ否定する心理がある。

また心理学者のジョシュア・ハートによると陰謀論を鵜呑みにする人は、統合失調症的な傾向、思想的に偏る傾向、いわゆるネトウヨやパヨク的な傾向があるという。

米国では陰謀論を信じるQアノンが議会を襲撃したごとく、陰謀論を鵜呑みにする人が増えるというのは、社会的に危険なのだ。

実はナチスはユダヤの陰謀を信じ大虐殺をした。オウム真理教も国家から妨害されているという陰謀を信じテロを起こした。「抗がん剤は製薬会社が儲けるための陰謀」と信じ、薬を使わず死亡した人もいる。

陰謀論のほとんどはネガティブ情報だ。彼らはネガティブ情報にこそ隠された真実があると信じている人たちでもある。

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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