機内マスク拒否市議はトンデモ陰謀論者だった

エンタメ・2022-02-11 18:57
機内マスク拒否市議はトンデモ陰謀論者だった
閉じる

広島県呉市議の谷本誠一氏が、マスク着用拒否で飛行機を降ろされたことが話題になっている。これまでも新幹線などでマスク着用拒否を理由にトラブルを起こした人がいたが、現職の政治家というのははじめてではないだろうか?

この谷本市議について調べてみると、なかなか個性的な主張をしている人であるらしい。なんでも
「コロナは陰謀、世界を牛耳っている闇の組織、医学界、薬学会などを支配する特権階級が利益を得るために世界に向けて仕掛けたもの」
「マスコミは裏の金融資本に操られていてフェイクニュースばかり流す」
「コロナのパンデミックは偽装」
「コロナもPCR検査もワクチンも、みなエビデンスがない」
と、見事なまでの陰謀論を展開しているのだ。

このマスク事件のとき谷本市議は、北海道に「マスクの弊害」についての講演に行った帰りであったようだ。広島の谷本市議が北海道に呼ばれるということは、陰謀論や反ワクチン・反マスクの支持者たちには有名なのかもしれない。

谷本市議は航空会社による「マスク着用の強制は明らかな憲法違反」と主張している。どうも、谷本市議は、憲法というものは国民全員が守らなくてはいけないものと勘違いしているらしい。

憲法は権力の上にある最高法規だが、憲法を守らないといけないのは国民全員ではなく、権力を持った政治家や公務員なのだ。よって民間航空会社などが作ったルールは、その会社の関係者や利用者が守らなければならず、憲法は関係ない。

谷本市議のせいで飛行機は1時間以上出発が遅れたが、「遅れたのは航空会社の責任。私は誰にも迷惑をかけていない」と主張。いやいや迷惑かけてるし、マスクせずに他人の人権を無視したのは政治家であるキミだよ。

谷本市議は選挙によって、呉市の有権者から選ばれた人なわけで、政治家に陰謀論者がいてもいいのかもしれない。でもよく吟味して選んだほうがいいと思うのだが……

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

関連記事
関連タグ
エンタメ新着記事