太平洋戦争はなぜはじまってしまったのか?

社会・2021-08-06 18:23

終戦記念日が近づくと、太平洋戦争を思い出す人も多いことだろう。でもなぜあの戦争ははじまったのだろう?

太平洋戦争の原因は、1929年の世界恐慌にはじまる。米国に多くを輸出していた日本も、当然大打撃を受ける。日本は輸出先を米国にばかり頼っていてはいけないと、アジア諸国に目を向け、これが成功。他国よりも早く世界恐慌から抜け出すことができた。

ところが英国が世界恐慌対策として「ブロック経済」をはじめてしまったのだ。プロック経済とは、英国本国と植民地や従属国としか貿易としないというもの。

当時、英国はアジアに多くの植民地を持っていたので、日本はせっかく開拓したアジア諸国との貿易ができなくなってしまった。

輸出先がなくなってしまった日本は、生き残るために「領土拡大政策」を取ることになる。そして日中戦争がはじまるのだ。しかし日中戦争は泥沼化する。

まだ世界恐慌から立ち直れないでいる米国のルーズベルト大統領は、戦争による経済活性化を狙い、いずれ日本との戦争を視野に入れ、中国を支援する。

一方日本は、お金に困っているから、中国を我が物にしようとしていたのに、米国の支援のため、日中戦争が長引けば逆に負けてしまう。中国の隣にいるソ連も怖い。

そこで日本はドイツやイタリアと同盟を組む。そのころ、日の出の勢いでヨーロッパを侵略していたドイツを味方につけることで、米国への圧力になると考えたのだ。

しかし米国は中国への支援をやめない。それどころか、日本には石油を売らないと言ってきた。当時石油の9割を米国から輸入していた日本にとって死活問題。

追い詰められた日本は米国との開戦を決意。民需を極端に圧縮して短期決戦を挑み、早期講和を目指すべく真珠湾攻撃に踏み切ることになる。

ちなみに真珠湾攻撃の5カ月前、ルーズベルト大統領はすでに東京、大阪などを焼夷弾で焼き払う計画書にサインをしていたことは、あまり知られていない。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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