五輪がはじまるといま反対しているマスコミは大賛成に豹変する
社会・2021-06-11 18:12これまで「東京オリパラ反対路線」だったマスコミが、少しずつ変わってきた。まだ歓迎ムードとかではないが、あるコーナーでは司会者「東京五輪、心配ですねー、大丈夫でしょうか?」と言っていたのが、スポーツコーナーになって五輪選手が決定すると「いや~、ぜひがんばってほしいですね~」といった具合にだ。
だいたいマスコミなんてそんなもので、もし東京オリパラ開催中にクラスターが発生したら「我々がずっと主張してきたことが本当になりましたね」と、眉をひそめてみせる。
もし日本人選手がメダルを取ったら「いや~、素晴らしい! 実に感動的であります!」なんて称賛する。
クラスターが出ても選手がメダルを取っても、マスコミにとってはおいしいことなのだ。
特にテレビは、オリパラ開催反対する一方で、ちゃっかり放映権は確保し、決して放棄したりはしない。選手や関係者全員には新型コロナワクチンを接種しているはずだから、選手間や関係者間で感染する可能性はかなり低い。
と、なるとテレビは連日、メダリストの感動物語を連発する。視聴者もそれを観て感動する。もしクラスターや感染なしで、大会が終わると
「いい大会でしたね、やっぱりやって良かったですねー。さて、次のコーナーです。新型コロナでまた死亡者が出ました。新しい変異種です」
と、大会を絶賛しつつ別コーナーで新型コロナウィルスの不安を煽る。
マスコミというのはそういうもので、マスコミ自体が自分たちは「第四の権力者」「世間の意見を代表する者」と思っているから、「東京オリパラ反対」から「東京オリパラ大絶賛」豹変したところで、「だって大衆が反対しているから我々は代弁したんだ。大衆が感動したいから我々は感動をお伝えしたんだ」と、悪びれない。
そして大衆も10年もしたら「あのときは感動したね」となっているに違いないのだ。
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。
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