コロナ禍が変えた世界の政治
社会・2021-01-21 18:08新型コロナは世界の政治にも大きな影響を与えている。米国の大統領はトランプ氏からバイデン氏へと交代したが、新型コロナがアメリカ合衆国を襲うまで、トランプ氏が大差で再選と多くの政治学者や調査会社が予想をしていたのだ。
しかし米国でコロナが大流行しているとき、トランプ氏は「大したことはない。マスクは必要ない」と主張。やがて自らも感染し、人気を落としていく。その結果、バイデン氏が新大統領となった。
韓国は2020年4月に国会議員300人を選ぶ総選挙が行われた。韓国の場合、新型コロナが流行るまで、不況、格差、就職難、チョ・グク前法相の娘の不正入学疑惑等で、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の支持率もどんどん下がり、2020年1月の調査では、支持率34.1%と歴代最低値を記録し、不支持率は61.7%となった。
このままでは政権交代かと言われていたそのとき、新型コロナが流行、文大統領は、大量のPCR検査を実行したり、院内感染対策を徹底したりして、一時的に感染を抑え込んだ。
すると支持率は一気に急上昇。4月の選挙では与党が圧勝! 文大統領の支持率も急上昇! 日本の識者の中にも韓国の感染対策を見習うべしという人がたくさんいた。
しかし、第二波、第三波は抑えることができず、いまではウイルス封じ込めに成功した度合いをランキング形式でまとめた『ブルームバーグCOVID耐性ランキング』では、昨年12月の段階で安全性は日本が7位に対し、韓国は8位となっている。
4月はコロナ対策で支持率アップだった文大統領も、今年1月の調査では、支持率は34.1%、不支持率は61.7%と支持率最低となってしまった。文大統領は任期を全うできるのだろうか?
日本の場合も、コロナがなければ安倍前首相が降りることはなかったろう。疫病は世界の政治にも大きな影響を与えるのだ。
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学教養学部非常勤講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。
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