汝、国の奴隷になるなかれ!

社会・2022-01-19 18:31
汝、国の奴隷になるなかれ!
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【民】の語源をご存じだろうか? 針で目を突いて見えなくした奴隷を表した象形文字で、やがてそれが、盲目的に支配される大衆や国民の意味となった。

我々は学校に行き教育される。それは表向き「よき大人になるために」だ。しかし本当のところは、「良き納税者となり、少しでも多くのお金を国家に捧げるために」我々は教育される。

時代が明治時代になったとき、政府は学校制度を定めた。その目的は

・【民】を「国家を支える国民」として教育する
・国民の知識レベルを高めて産業を発展させる

である。明治政府の目論見は成功し、維新後わずか40年でヨーロッパの大国ロシアに戦争で勝つまでになり、第二次大戦敗戦後は、わずか35年で欧米人に「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言わせるまでになった。

これぞ国家が、【民】を馬車馬のように働くように教育してきたおかげ。もしかしたらこの時代まではそれで良かったのかもしれない。しかしバブル崩壊後、それまでの成長は止まり、失われた30年がはじまる。

08年のリーマンショックは全世界的不況をもたらすかと思われたが、先進国では日本だけが、経済的復活ができず、日本国家が【民】に言ったのは「不況だから消費増税する」である。

これまでも、1989年に導入された3%の消費税はバブルを崩壊させ、そこからようやく回復してきた景気を97年、5%の消費増税でマイナスに逆転させた。安倍政権では2度の消費増税でアベノミクスをストップさせ、それまで増えていた実質国内総生産(GDP)が極端に落ちた。そしてコロナ禍に突入する。

コロナ禍はいずれおさまるだろう。いま財務省はコロナ増税を考えているらしい。国家は、日本国民という文句を言わない【民】から税金という罰金を巻き上げる気だろう。もし日本が民主国家なら、主権者たる【民】が、そろそろ国家に文句を言ってもいいのではないだろうか? 我々は国家の奴隷ではないはずだ。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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