京王線刺傷の犯罪心理と、もしその場に居合わせたら

社会・2021-11-03 18:25
京王線刺傷の犯罪心理と、もしその場に居合わせたら
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10月31日、東京の京王線で乗客の男女17人が刃物で刺されるなどの事件が発生した。

殺人事件は年々減っているのだが、残念ながらこういった関係のない大勢の人を狙う事件は、これからもなくならないだろう。

通り魔的な大量殺人犯の心理は、他の殺人犯とちょっと違っていて、他の殺人犯は、一般的に捜査から逃げようとするものだが、大量殺人犯は逃げようとしない。むしろ派手に行動して目立つことを好む。

大量殺人犯は、社会への絶望からくる復讐が目的である場合が多く、自分の姿や名前が報道されることで、これまで自分をないがしろにしてきた人や世間に注目されたいという願望がある。

今回の容疑者は「死刑にされたかった」と語っているが、これは他人を巻き込んでの自殺希望であり「拡大自殺」と呼ばれるものだ。しかし自殺希望者が他人を巻き込んで事件を起こしたが、犯人だけ生き残ってしまうことも多い。

筆者は以前、新幹線の運転手や車掌に護身術を教えていたことがあるが、万が一このような事件に巻き込まれてしまったら、どうすればよいのか?

それはまず逃げることだ。今回の事件で車内の様子を撮影している映像があったが、これはもっともやってはいけないことである。

大量殺人犯の犠牲者は、高齢者や女性、子供など弱者が多い。なぜ弱者が多いのかというと、狙われやすいと同時に、逃げ遅れてしまったからだ。命が惜しいなら撮影などすべきではない。

もし柔道や空手の達人でも、命の危険がない限り戦おうとしてはいけない。容疑者はオイルを5本のペットボトルに分けて入れ、さらに殺虫スプレーを5本持っていたという。

オイル入りペットボトルは火炎瓶になり、殺虫スプレーは火炎放射器になる。犯人が自爆装置を身に着けていれば、巻き込まれる可能性大なのだ。自爆装置に空手や柔道は通用しがたい。

もしゆとりがあるならば、逃げる人の手助けや誘導をするべきだろう。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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