少子化ってそんなに問題なの???

社会・2021-10-29 16:00

世間一般では少子化は大問題であるそうな。確かに1949年には269万6638人だった出生数が、2020年には84万835人と3分の1も少なくなっている。

「税収が減る」「働き手がいなくなる」「年金は大丈夫なのか?」などなど少子化のデメリットのみに着目して騒ぎたてるマスコミも多い。少子化ということは、国民が減るということだから、当然、GDP(国内総生産)は減る。そして税収も減る。

ただしここで問題なのは【国民一人当たりのGDP】がどうなるかだ。一人当たりのGDPが増えるということは、1人1人が豊かになるということ。これは国民の多さは関係ない。問題は1人当たりの生産性を上げることだ。

海外を見ると一人当たりのGDPが世界一高いのは、ルクセンブルク。人口わずか63万人である。2位のシンガポールは568万人。ちなみに日本は30位。一人当たりのGDPは人口とは関係ない。

働き手が居なくなるという人もいるが、近い将来、かなりの部分で、AIやロボットが労働の肩代わりをしてくれるから問題ない。

年金に関しては、政府があほなら、もらう年齢が上がるか給付は減るかもしれない。政府が賢ければ、国債を使って年金にあてるだろう。

よく国債を出すと日本はデフォルト(債務不履行)するという人がいるが、あの財務省ですら自らのサイトに、「日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない」と書いている。

これは日本のように自国通貨建ての国債を発行している国は、通貨を自由に発行して返済に充てることができるため、財政破綻することはないということだ。

少子化つまり人口減少がおきれば、空き家空き部屋が増え、安く大きなところに住めるようになるし、満員電車もなくなる。人口が増えないと経済成長できないという人は、おそらくまだ昭和の人口が増えていた、高度成長期の成功体験から離れられないのだろう。

実は人口減少より、増加の方が、食料やエネルギー等の問題が多いのだ。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

関連記事
社会新着記事