ほとんどの人が生きることをあきらめる。そんな時代が来るかもしれない(後編)
社会・2021-04-12 15:00進化というのは、徐々に変化していくのではなく、あるとき一斉にある種から別の種へと劇的に変化するという説がある。別の種とまではいかなくても、同じ種でもあるとき大きな進化をすることがある。
我々ホモ・サピエンスだと約7万年前に突如脳が突然変異し、絵を描くなど抽象的な能力や豊かな創造力を身につけたと考えられている。その後ホモ・サピエンスは大きな変化をしていないが、もしかしたら今現在、7万年前に匹敵するほどの変化、もしくは進化をしようとしているのではないかと言われている。
それは天然自然による変化や進化ではなく、テクノロジーによる変化や進化だ。テクノロジーの力によってIQを劇的に伸ばし寿命を伸ばそうとしているというのだ。
今後20年ほどすると、薬品や遺伝子操作によって、IQ200~300を持ち、寿命も150歳や200歳まで生きる可能性がある人たちが出てくると予想されている。
ただしそれを最初に手にするのは一部の富豪だけだ。そういった最先端バイオテクノロジーを利用できるのは、おそろしく高額なお金が必要となると予想できるからだ。
するとホモ・サピエンスは2種類に分かれる。100歳になっても30歳の若さとIQ200~300の能力を持つほんの数パーセントの富裕層と、いまの状態のまま、寿命80歳、平均IQ100の大衆である。
かつて国家の支配層は、国家の利益のために国民に教育を与えた。国民が文字を読めず計算ができないと、兵隊は命令書が読めず、大衆は商売ができず、国は豊かにならないからだ。
200歳まで生きられるのにホモ・サピエンスのほとんどは、80歳くらいの寿命であきらめざる得ないかどうかは、近未来の支配者層が、かつての支配層のように高スペックの能力を大衆に分け与えるかどうかで、人類の将来は変わっていくだろう。
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学教養学部非常勤講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。
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