ドラマ「日本沈没―希望のひと―」に見る政治とコロナ禍の現実

エンタメ・2021-12-03 18:02
ドラマ「日本沈没―希望のひと―」に見る政治とコロナ禍の現実
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TBS系日曜劇場「日本沈没―希望のひと―」は政治ドラマとしても面白い。主人公の小栗旬主演の天海啓示は、環境省の官僚という設定。他の官僚や政治家と駆け引きをして、何とか日本沈没から一人でも多くの国民を救おうとする物語だ。

主人公と対立する悪役に、石橋蓮司が演ずる里城弦という副総理兼財務大臣が出てくる。「副総理兼財務大臣」といえば、長く安倍政権を支えた麻生太郎氏を連想するが、どうも一部モデルになっているのではとネットで噂された。里城は、総理大臣以上の力を持ち、主人公が日本沈没を国民に知らせようとすると「経済が停滞する」と妨害。

コロナ禍において、我が国で常に問われてきた「人命優先か経済優先か」をこのドラマは、明らかに意識しているのだろう。ドラマではなく現実のコロナ禍では「人命優先か経済優先か」ではなく【命も経済もどちらも】の政策が必要だ。

特に経済不況は自殺など、命と連動している。2020年、女性の自殺者数は15%も増えた。これはパートなど非正規雇用の仕事がなくなり、保証が届かなかったという失策が原因であった。

また現実の政治の世界では、対コロナに対してあまりにいい加減であった。
2020年からのコロナ禍の中で、経済対策として自民党が行おうとした「お魚券」「お肉券」構想。
マスク不足が解決してから届いたアベノマスク。
ほとんど役に立たなかった新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」
昨年末まで続いたGOTOトラベル。
その場しのぎ的に続いた緊急事態宣言などなど。

日本沈没といえば、そもそも日本経済は、30年以上前のバブル崩壊から沈没し続けたままだ。

いまのところ、新型コロナは奇跡的に感染者が少ないが、海外を見るとまだどうなるかわからない。政治家や官僚のみなさんは、政界の力関係や省益ばかりにとらわれず、沈没している日本を早く浮上させてくれたまえ。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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