トイレの話 日本とヨーロッパを比べてみると

エンタメ・2022-07-16 20:02
トイレの話 日本とヨーロッパを比べてみると
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ちょっとおトイレの話しなぞ。
我が国はトイレについて、非常に発達した国だそうな。 なんといっても温水洗浄便座というものを研究開発し、日本の普及率は8割というからすごい!

また日本では排泄物を肥料に利用するという世界でもめずらしいことをやっておりました。なんでも人糞を肥料としだしたのは、鎌倉時代からと言われ、これによって農作物の生産高が驚異的に伸びたそうです。

室町時代に、日本にきた朝鮮人は、日本の農業の生産高が高いのは、人糞を肥料にしているからだという記録があるそうです。 よって、庶民のトイレ事情は、各家庭や長屋にトイレがあり、そこに溜めたものを田畑近くの肥溜めに移動させ、しばらく置き熟成させてから肥料として使用したそうな。 熟成させずそのままで使うと強力すぎて、作物が育たないそうなのです。

また、むかし都市部では、糞尿は肥料として農家に売られていました。公家のものが一番高価で、ついで武家、ついで高級商家というふうになっていたようです。

江戸の長屋など、貧しい店子が家賃の支払いが遅れたり払えなくても住まわせてもらえたのは、大家がトイレの糞尿を農家に売って利益をあげていたからです。この町の糞尿を農家が買うというのは、戦前まで行われていたそうな。

また、トイレのことを古く厠(かわや)といいますが、これは小川の上にトイレを設置したことが語源で、だとしたらそれは天然の水洗トイレであったわけです。

また、トイレットペーパーは、日本では平安時代から使われていて、ヨーロッパが19世紀になって使うようになったのと比べるとすいぶんと、早かったようですね。

室町時代にせよ、江戸の幕末期にせよ、日本に来た、ヨーロッパ人は、日本の道をみて、あまりに清潔なので、皆感嘆したといいます。

逆に言えば、ヨーロッパの道はそれだけひどくて、トイレの代わりに「おまる」のような手持ち便器があり、家の中から、道に排泄物を捨てる習慣があり、道は糞尿と悪臭であふれかえっていたといいます。

そんな中から、少しで人糞を踏まないためにハイヒールが発達したり、厚底ブーツが生まれたりしました。

ヨーロッパの紳士はマントをつけて町を歩いていますが、それは2階が捨てられる糞尿を浴びても大丈夫なように使用されたといいます。

また、ヨーロッパといえば、レディーファーストの国々。 レディーは壁際を歩くのが習慣ですが、これは女性を壁際に歩かせて、馬車や悪者から守るためと思っている人がいるけど、さにあらず。

これも、壁際だと2階からウ〇チが振ってくるので、男性が真ん中を歩いたのがはじまりと言われています。 フランスなどでは糞尿を道に捨てる習慣は近年まで残っていました。

ベルサイユ宮殿にはトイレがなく、庭や廊下の片隅に貴族たちが垂れ流したものが点々としていたそうな。当然、宮殿はかなり“かぐわしかった”とか。

普段はあまり考えないおトイレも調べてみると、なかなか面白いものですね。

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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