芸能界の性被害は悪しき習慣か?
エンタメ・2022-03-30 10:16「性被害」を題材にした映画「蜜月」の榊英雄監督に、性被害を受けたという若手女優の告発から、他の監督や俳優から性被害を受けたという報道が相次いでいる。
筆者は、かつてある映画監督が集まる組織で会長をやっていたこともあり、芸能の世界とは無縁ではない。中には性加害をしたことを自慢気に話す映画監督やプロデューサーがいたり、被害を受けた俳優も複数いることも知っている。
それは男性が女性に…とは限らない。監督や先輩男優が若手男優にという例もあれば、女性プロデューサーが若手男優に「断れば、仕事を干す」と脅したという話も聞く。
昭和の大物俳優の中には、自分が主演する映画に出る、新人女優は“味見”しないと出さない人がいたという。あくまで噂なのだが、昭和の芸能界に詳しい人なら、ほとんどの人が知っている話だ。
性被害ではないが、女優の方から力のあるプロデューサーなどに近づいていくということも当たり前にあったようだ。
ある大河ドラマなどを何本も手掛ける有名脚本家は、自分と寝た女優の容姿や性器について事細かくノートに書き、そのことを妻に暴露されるということもあった。ちなみにその大物脚本家が、ノートに記した女優は全部で173人に及んだという。
今回、週刊文春に告発された問題になった榊英雄監督にせよ、実力派俳優の木下ほうか氏にせよ、自分のやった行為を「悪いこと」とは一切思っていなかったのであろう。
立場が上にある監督などが、若手女優等に性行為を強要することは、今の芸能大手では、ほぼなくなったと言われている。
それでもプロデューサーやディレクターが、まだマネージャーがついていないような若手に「テレビに出してあげる。でも断ったら使ってあげないよ」などといって、性行為を迫ることは、いまだにあるらしく、一度か二度テレビ等に出演するも、その後はポイ捨てされたという話もたまに聞く。
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。
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