大学の授業ヒトコマ4000円もするので、サボるのは大損って本当だろうか?

社会・2022-07-01 18:07
大学の授業ヒトコマ4000円もするので、サボるのは大損って本当だろうか?
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筆者の知り合いに大学の授業は出来る限りサボり、その時間をアルバイトにあてて卒業した男がいる。ある計算によると、私立大文系の授業料は、ヒトコマ4000円以上するらしい。

ちなみに筆者の友人がバイトで稼いでいた時給は1000円以下であった。と、すると彼は相当損をしているという計算になる。そのことでからかったこともあったのだが、今一度よくよく考えてみると、果たして彼は本当に損をしたのだろうか?

一流とは言えない大学とはいえ、彼は無事卒業することができ『大卒』『学士』という資格を得ることに成功している。そのおかげで、彼は大学卒業時に「入社条件大卒」という企業に入社することができた。

また彼は、4年間でいくつかのバイトを経験することもできた。飲食のバイトで彼女を見つけ、結婚式場のバイトでは、最低限のビジネスマナーを身に着けることができたという。

もちろん第一目的である大学卒業資格とバイト料は手にいれているわけで、彼の場合、ヒトコマ4000円の授業料と時給1000円以下のバイト料を、単純に比較するのはどうなのだろう?

学生時代を「モラトリアム期間(社会人になるまでの猶予期間)」という人がいる。だとすれば、社会人になったらなかなかできないことを、積極的にやるのはいいことかも知れない。それはサークルやクラブ活動かも知れないし、バイト活動かも知れない。

社会人になれば、旅行もそうそう行けなくなるし、読書量も減るだろう。学生のうちに多くの本を読み、自分の教養を高めるのは一生の宝になる。

大学時代の4年間という時間をどのように使うかは、その人それぞれで正解はない。日本の大学進学率は約54%で大学中退率は約7%。日本人の若者の半数弱が、大学を卒業する。その人たちは恵まれているのかも知れない。

また学生であろうが社会人であろうが、その人に与えられた時間をその人がいかに使うかは、その人次第であろう。そしてそのときは無駄に思えたかもしれないことが、後々、とても役に立つということもあるから、何事も一概には言えないような気もする。

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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