報復100倍返しのイスラエル! 空爆暴走がとまらない!

社会・2021-05-19 10:38
報復100倍返しのイスラエル! 空爆暴走がとまらない!
閉じる

イスラエルによるパレスチナ空爆がとまらない。バイデン大統領がイスラエルのネタニヤフ首相に「停戦を支持する」といっても暴走しっぱなしである。

これはイスラエルが過去の中東戦争で、「やられたらやり返す! 100倍返しだ‼」と、自国を守るためなら徹底的に報復するということを学習した結果である。

今回の空爆は、パレスチナ側からの空爆に対しての報復なのだが、あまりにもやりすぎなので、イタリア外務省などは「釣り合いの取れた反撃にとどめるよう希望する」と言い出す始末。

アメリカにしても、ユダヤ系米国人は民主党にとっても共和党にとっても票田であるため、イスラエルにあまり強いことは言えない。しかし今回は、パレスチナ自治区ガザにあるAP通信と中東の衛星テレビ局アルジャジーラ支局の入ったビルにも空爆。

AP通信はアメリカの通信社であり、報道機関が入っているビルへの空爆で、イスラエルびいきのアメリカもそう甘い顔もしていられないだろう。

いまバイデン政権は、中国のイスラム教徒が住むウィグル地区の人権問題から中国を責めようとしているときに、同盟国のイスラエルがイスラム教徒の住むガザ地区に空爆を実行し、多数の命を奪っているのだ。中国から「キミのお友だちもイスラム教徒を虐殺しているけど、そっちはいいのかい?」と言われかねない。

EU諸国からもイスラエルに批判が出てきた。欧米諸国はパレスチナを実効支配しているハマスをテロ集団としたいのだが、それ以上の暴走をするイスラエルを欧米諸国も応援しにくくなっている。

イスラエルは、イギリスが作りアメリカが軍事支援して育てた国だ。暴走するイスラエルに対しバイデン大統領が、いかに早くなだめるかが腕の見せ所となる。

それにしても中東問題は、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教を生んだ土地なのに紛争が絶えないとは何とも皮肉である。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

関連記事
関連タグ
社会新着記事