精神疾患は5人に1人、うつ病は15人に1人がかかる病気って知っていた?

社会・2020-11-07 17:33
精神疾患は5人に1人、うつ病は15人に1人がかかる病気って知っていた?
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現在精神疾患の患者は全国で420万人以上、生涯で1回以上精神疾患にかかる人は5人に1人、うつ病だと15人に1人だと言われている。つまり当たり前の病気でもある。しかし当たり前の病気であるにもかかわらず、我が国での偏見はまだまだ強い。

筆者は精神疾患への偏見を少し無くすお手伝いができればと思い、『GAY 精神科医毒島ヨーコ』という漫画を描いていたりもする。興味がある人はご一読していただきたい。

精神疾患の取材をして、わかったことがいくつかある。その一つがどんな金持ちでも、一見病みそうにない人でも、どんなに頑丈そうな人でも、いくつかの原因が重なれば精神疾患になってしまうものなのだ。

精神疾患が他の病気と違うところは、本人が病気で苦しいだけではなく、他者との人間関係がうまく行かなくなるというところがある。普通、糖尿病になっても胃潰瘍になっても、人間関係が壊れるということはあまりない。

しかし精神疾患になると、これは脳という臓器の病であるだけに、他人はその苦しみが目に見えない。そして多くの場合、被害者意識が強くなり人と問題を起こしやすくなる。結果、精神疾患になると、二重三重の苦しみに会うことになる。

そうならないためには、普段からの予防が大事。患者になった人は治療が大事。治療は薬物療法が中心となるが、実はもっと大切なことがある。精神疾患は薬だけでは治すことが難しい。これは他の病気にもいえて。暴飲暴食でお腹を壊した人が、暴飲暴食をやめずに薬だけで治るかというとそれは無理であろう。

精神疾患で一番大切なのは、生活習慣と思考習慣の改善なのだ。

『GAY 精神科医毒島ヨーコ』(https://bit.ly/3mZeEGH

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学教養学部非常勤講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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