バブル時代は良かったなんて大嘘だ!

社会・2021-07-13 18:20
バブル時代は良かったなんて大嘘だ!
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「バブルのころは景気が良かった」というご老人は多い。たしかに狂乱物価で景気は良かった。失業率も2%近くまでと低かった。しかし本当のところはどうだろう?
大学生は高級車を持っていないとモテなかった。彼女とホテルにいくのにスイートルームなんて人もいただろう。本当にバブル時代は良い時代だったのだろうか?

あの時代はヤクザと銀行が手を組んでいた時代でもあった。いわゆる「地上げ」である。バブル時代は株価も土地もギュンギュンと上がっていった時代である。

バブル時代は地上げの世界にヤクザが入ってきて、普通に暮らしている人の土地家屋に目をつけ、ありとあらゆる嫌がらせをして、住人を追い出すということが、頻繁に行われていた。

バブル時代のCMで象徴的なのは「♪24時間戦えますか~」と歌ったある栄養ドリンクであるが、これはサラリーマンに「24時間働け!」というメッセージでもあり、サラリーマンはまさにサラリーのため奴隷のごとく働いた。働き方改革やリモートワークが推進されている現在からみれば、まさに隔世の感がある。

アッシー君やメッシー君と言っても若い人には意味がわからないだろう。アッシー君とは女子大生がタクシーの代わり「足」として使われる男子大生、メッシー君は食事を奢らされるだけの男子大生のことである。もちろん彼らは、女子大生の恋愛対象には入っていない。

金あまりの当時、政府もかなりおかしくなっていて『ふるさと創生事業』などと称して、全国の市区町村に「自由に使ってよ」と、1億円ずつバラまくということをやった。
時はソ連崩壊の混乱期。この金で北方領土を買うという選択肢もあったはずだが、そうはせず壮大な無駄遣いに終わった。

まさに狂ったように浮かれた時代ではあった。バブル時代が良かったという人は、その時代の恩恵を受けた一部の人か、ある意味覚せい剤でラリっていた時代の快感を忘れられない人なのかもしれない。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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