福島と日本の足を引っ張る5人の元総理

社会・2022-02-10 15:27

小泉純一郎、菅直人、細川護煕、鳩山由紀夫、村山富市という元総理大臣が、福島第一原発事故で「多くの子供たちが甲状腺がんに苦しみ」と、明らかに誤った書簡をEU側に送るという信じがたいことが起こった。

それでなくても福島県の人たちは、福島第一原発事故に対する風評被害に苦しんできたのだ。その被害者の福島の人たちに5人もの元総理大臣が、さらに加害したというのはさすがに許しがたい。

5人の元総理の目的は脱原発だそうである。その主張はかまわない。では事故以降、福島の子供たちが被ばくして甲状腺がんが増えたのかというと、福島県の県民健康調査の検討委員会が2020年、事故当時18歳以下だった県内全ての子供に行った甲状腺検査の結果、「甲状腺がんと放射線被ばくの関連は認められない」としている。

EU側に送った書簡にはこうある。
「貯蔵不可能な量の汚染水は今も増え続け、多くの子供たちが甲状腺がんに苦しみ、莫大な国富が消え去りました。」

【貯蔵不可能な量の汚染水】とは、いま海洋放出で問題になっている【処理水】のことだろう。この処理水にはわずかにトリチウムという放射性物質が含まれているが、濃度を薄めることで安全性は確認されており、世界中の原発で海洋や空中に放出されている。

つまり5人の元総理の主張は、まったく非科学的なものであり、元総理たちが全世界に【福島はまだ危険なんだ。汚染されているんだ】と喧伝したも同然。

正直いうと、こんな非科学的な人たちが日本のリーダーであったとはむしろ恐怖である。特に菅直人氏は、地震のときの総理であったのにだ。

災害大国である日本には、またこれからも大きな地震や災害が起こるだろう。そのときのリーダーが、非科学的なアンポンタンでは困る。

それにしても5人もの元総理がいまだ風評被害に苦しむ福島、ひいては日本国の足を引っ張るとは呆れるばかりである。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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