ユダヤ教徒とプロテスタントに成功者が多いのはなぜか?

エンタメ・2021-12-10 18:16
ユダヤ教徒とプロテスタントに成功者が多いのはなぜか?
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世界には多くの宗教があるが、その中でも成功者を多数輩出している宗教がある。それがユダヤ教とキリスト教のプロテスタントだ。

ユダヤ教はキリスト教やイスラム教の母体となった宗教だが、ユダヤ人(イスラエル人)の民族宗教であるため、信者は1300万人程度しかいない。世界人口のわずか0.2%がユダヤ教徒ということになる。

その少数民族のユダヤ人だが、世界の大富豪上位8人のうち4人がユダヤ教徒と言われている。ちなみに大富豪上位8人の資産は世界中の人々の純資産の半分に匹敵するとか。

ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグ、グーグル創業者のラリー・ペイジもユダヤ人。

ユダヤ人たちが重要視していたのは教育や知識。そのせいかノーベル賞受賞者の約20%がユダヤ人だ。

これは彼らが、キリストを処刑した民族として差別され続け、キリスト教徒が卑しい職業と軽蔑する金融業に就かざるを得なかったことに関係がある。金融をやるということは、読み書きや計算、各地の情報が必要となり、ユダヤ人のリテラシーを高めていく。

プロテスタントはどうか? 米国や英国、ドイツなど西側諸国で豊かなのはプロテスタントが多く、カトリックのギリシャやスペインは、経済的に大変なのが実情。これはカトリックに「労働は罰である」という考えがあったのが、プロテスタントは「仕事は神からのギフト(贈り物)」という考えや、禁欲的な考えがあったため、「もし、一生懸命働いて、仕事で成功すれば、それは神から認められたということだ」という考えが生まれ、やがてそれが資本主義や、産業革命を生むことになる。

結果、禁欲的なプロテスタントは成功者が多くなる。ただし、一般信者が享楽的なカトリックの国、フランスやイタリヤの料理は美味しくなり、プロテスタントのドイツや米英の料理がイマイチになってしまったのは面白い。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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