塩分・糖質過多 日本食って本当に健康にいいの?

エンタメ・2022-09-28 18:41
塩分・糖質過多 日本食って本当に健康にいいの?
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和食、つまり日本食は健康にいいとよく言われます。確かに、日本人は世界トップの長寿国。「医食同源」など食と健康は、密接な関係があるから、日本食はとても健康に良さそうです。ただちょっとした疑問も・・・

日本人は3人に1人が高血圧という現状がありますが、原因は塩分摂取量が世界的に見ても大変高く1日10グラムほど摂っており、世界保健機関(WHO)は、世界中の人の食塩摂取目標を1日5グラムとしていることを考えれば、倍も摂取しています。

原因は醬油、味噌、漬物と、日本食に欠かせない食材に塩分が高いのです。しかし、それでも塩分の摂取量は、減っていて戦前は1日25グラムも摂っていたと言いますから、だいぶマシにはなっているのですけどね。

また、日本食といえば、白いご飯!

白い米と書いて粕(かす)と読むがごとく、白米は栄養価が低く最近ダイエットの悪役である糖質のかたまり! さらに日本食は砂糖を使った料理が多く「和食は砂糖まみれ」という人もいるくらいです。

ものすごく塩分と糖分が高いのが日本食? だとすると決して健康的とは言えそうにありません。

また、日本人はたんぱく質不足と言われています。例えば、日本人がもっともよく食べる肉が豚肉ですが、明治16年、豚肉の消費量は日本平均で年間わずかに4グラム。つまり、ほとんどまったく食べていませんでした。

大正10年で500グラムを超えたものの、500グラムといわば、現在のスーパーで1パック程度しか食べておらず、昭和35年になっても、わずかに1.1キログラム程度でした。現在では11〜12キロほど食べているようです。日本人の食肉全般の消費量は、世界50位以下だそうです。

では野菜はどうでしょう? 日本人の1日当たりの野菜供給量は約291gで世界平均をやや上回っていますが、中国、韓国と比較すると半分以下。意外なことにロシアやカナダ、アメリカより少ないのです。

でも平均寿命は世界トップ・・・

で、私の独断と偏見によると、どうも日本料理は、塩分過多、糖質過多で元々それほど健康的なものではなかった。しかし、特に戦後、洋食や肉食を大幅に取り入れることによって、少しずつバランスのとれた健康的な食べ物になってきたのではないか・・・ と・・・

例えばクリームシチューはみんな欧米からきたものだと思っていますが、実は1960年代に日本で作られた和製洋食。カレーライスも明治時代に作られた和製洋食です。

日本人は、和食にお肉など洋食のエッセンスを取り入れることで、栄養的に良い方向にいったのではないでしょうか?

ちなみにカレーやコロッケ、トンカツといった日本生まれの洋食は、和食の一部らしいのです。世界でも家庭料理で毎日のように日本、中華、西洋食と世界中の料理が日替わりで出てくる国はめずらしいとのこと。これも健康にいいのかもしれませんね。

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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